こんにちは、みたらしゴローです。今日は久々のラグビートップリーグ観戦、実に約20ヶ月ぶりです。少し早めに家を出て、秩父宮ラグビー場へ向かいました。
神宮外苑の再開発工事が本格的に始まっており、賛否両論ある「新秩父宮」も、もはや受け入れるしかない状況になりそうですね。試合前の場内モニターでも、少し紹介されていました。会場に着くと、正門前のエリアはラグビー体験コーナーやグッズ販売ブース、府中コーナーなどで賑わっています。府中工場のポテトチップスをいただいてから入場しました。
座席はメインスタンド西側の22mライン付近、ややゴールライン寄りの2列目。ウォーミングアップが始まり、リーチ・マイケルらお馴染みの選手たちが汗を流しています。私は早くもビールとポテチを平らげ、2杯目にはホットワインと、秩父宮名物の揚げ餅を調達しました。
スタンド最前列には東芝のスピーカーが設置されています。かつて評判の良くなかったプレー音の増幅装置――臨場感を損なうと不評だったあの設備は、まだ生きているのでしょうか。試合前、BL東京の荒岡社長が挨拶し、「府中ダービーの通算戦績は29勝30敗1分。この約40年にわたる歴史ある対戦に加え、今日はオールブラックス経験者が多数出場し、熱い戦いになる」と語りました。私はホットワインで体を温めながら、キックオフの瞬間を待ちました。それでは、試合の様子をお伝えします。


観戦レポート
お馴染みの和太鼓の音が響く中、選手たちが入場。カウントダウンの後、いよいよキックオフ。序盤はサンゴリアスの粘り強い攻撃とブレイブルーパスの堅い守備がぶつかり合う展開で。攻防の末、ノックオンがあり、垣永真之介の雄叫びが響き、サンゴリアスボールのスクラムで再開かと思われたが、TMOが介入。
前半3分、木村星南のハイタックルが確認され、イエローカードでいきなりのシンビンとなってしまいました。サンゴリアスはラインアウトから左隅にトライを決め、先制かと思われましたが、ここでもTMOが介入。ノックフォワードがあったため、ノートライとなりました。
再開後の攻防で、正面25m付近でブレイブルーパスのノットロールアウェイの反則があり、高本幹也がPGを決めてサンゴリアスが先制。再開のドロップキック後、ブレイブルーパスがターンオーバーから左に展開し、徳永祥尭がトライ。コンバージョンキックの直前に急に風が強まり、ゴールは外れてしまいます。
その後、さすがの流大の絶妙なキックパスから箸本龍雅が右にトライ。サンゴリアスが再逆転するも、こちらのコンバージョンキックも風の影響で左ポストに当たり外れました。
シンビンから木村星南が戻り、一進一退の攻防が続く中、右大外でジョネ・ナイカブラにパスが渡る。狭いスペースを切り込みながら驚異的な加速で右にトライ。ブレイブルーパスが再び逆転し、ゴールも決まりました。さらに前半24分、自陣22mライン付近のスクラムから右に展開し、ジョネ・ナイカブラがロングランで追加トライ。ゴールも決まり、点差を広げます。
前半27分、サンゴリアスのラインアウトから流大がゴールポスト付近に絶妙なハイパント。バックスの選手がキャッチし、モールからショートパスで仁熊秀斗が中央にトライ。ゴールも難なく決まり、流大の巧みなプレーが光ります。
前半33分、ブレイブルーパスの自陣スクラムでファウルがあり、垣永真之介の気合でファウルを勝ちとりサンゴリアスがPGを決め、1点差に迫ります。しかし、前半36分の蹴り合いの中でブレイブルーパスが主導権を握り、粘り強く攻めると、左突破から松永拓朗がトライ。ゴールは外れました。さらにブレイブルーパスがチャンスを迎え、大きく展開するが、リッチー・モウンガのわずかなスローフォワードがあり、得点ならず。
ホーンが鳴った後、アドバンテージのファウルに戻され、ブレイブルーパスはラインアウトを選択。ゴール前のハンドの反則にもスクラムを選び、攻めの姿勢を貫き、先ほどのスクラムファウルの仕返しを試みるかのように、見事に右へ展開し、リッチー・モウンガが右隅にトライ。難しい角度からのゴールも決まり、前半終了。狙った通りの得点を挙げ、ブレイブルーパスがリードして折り返します。
ハーフタイムには、新加入選手の紹介がありました。木戸大士郎は「好きな食べ物は麻婆茄子」と話しながら、ディフェンス面での強みをアピール。日吉健は「ハンバーグが好き」と答えつつ、体の大きさとアタックの力強さを強調していました。小林洋平は「玉子焼きが好き」と答えながらスクラムの強さをアピールし、兄がサントリー(サンゴリアス)にいることも紹介されました。そして岡村優太は、急に「好きなタイプは笑顔が素敵な方」と語りつつ、「空中戦とスピードに注目してほしい」と話し、それぞれ個性あふれる自己紹介をしていました。
いよいよ後半が始まりました。サンゴリアスのディフェンスが息を吹き返したように見えます。前半から優勢だったスクラムも引き続き強さを発揮し、後半最初のスクラムではファウルを誘います。続く2回目のスクラムでもアドバンテージを獲得すると、右へ思い切った展開が成功し、後半7分には河瀬諒介が右隅にトライを決めました。
さらに後半11分、再びコラプシング(スクラムが崩れる反則)を誘い、ラインアウトからオフロードパスをつないで中央へ。最後はイザヤ・プニヴァイが飛び込み、トライを奪いました。ゴールも成功し、点差はわずか1点まで縮まります。
その後、サンゴリアスの反則からラインアウトとなりますが、ここでブレイブルーパスが両プロップとフッカー、計3人を同時に交代させました。これが試合の流れを左右するターニングポイントだったのではないでしょうか。ゴール前で粘り強く攻め続けましたが、ここではサンゴリアスのディフェンスが踏ん張り、得点を許しません。ブレイブルーパスのフロント3人が交代して最初のスクラムでは、少し立て直されたようにも見えました。
後半17分、混戦からサンゴリアスが左ゴールライン寸前へキックパスを放ちましたが、ブレイブルーパスがタッチへ逃れてピンチをしのぎます。しかし、逆転のチャンスをかけた攻防の中で、シャノン・フリゼルがハイタックルを取られ、シンビンに。数的優位となったサンゴリアスはゴールライン寸前でスクラムを選択し、ここで一気に勝負を決めにかかります。
しかし、一人少ない状況にもかかわらず、ブレイブルーパスは粘りを見せました。直前の交代が功を奏したのか、サンゴリアスにボールを出させず、ゴールライン手前50cmの攻防を耐え切ります。ここで完全に流れが変わったように感じられました。
後半30分、ブレイブルーパスは、絶妙なタッチキックから左に展開するも、大外へのラストパスがわずかに合わずミスに。攻めの守備で再びラインアウトを獲得し、中央へ折り返してポストに激突。その後、左に展開して隅にトライかと思われましたが、TMOの確認が入りました。ポストに当たったプレーがノックフォワードと判定され、ノートライとなります。
その後のスクラムでブレイブルーパスがファウルをしましたが、サンゴリアスのタッチキックが甘くなりキャッチされてしまいます。しぶとく攻め続け、最後はロブ・トンプソンが中央を力強く突破しトライ。ゴールも決まり、8点差にリードを広げました。
シンビンからシャノン・フリゼルが戻ると、後半33分にはサンゴリアスがゴール前でオフサイドをもらいます。PGを選択し、5点差まで詰め寄りました。ここは試合の流れを考えると勝負をかけてもよかったかもしれませんが、まずはワントライ差に持ち込む形となりました。
後半36分、ブレイブルーパスが反則を得ると、リッチー・モウンガが絶妙なタッチキックを蹴り込み、ラインアウトモールで勝負に出ます。そこから押し込み、トライを奪うと、試合の勝敗が決まりました。
サンゴリアスとしては7点差以内にしてボーナスポイントを狙いたいところでしたが、最後まで得点できずにノーサイドを迎えました。
試合後のインタビューでは、ブレイブルーパスのトッド・ブラックアダー ヘッドコーチが「2枚もイエローカードをもらいながら、ボーナスポイント付きの勝点5を得られたのは大きい」とコメント。
リーチ・マイケルは「今日のダメージは非常に大きい。次戦までにコンディションを整える」と語り、流大は「勝てるチャンスはあった。この2チームでリーグワンを引っ張っていきたい」と話していました。


<試合結果>
東芝ブレイブルータス東京 | 43-33 | 東京サントリーサンゴリアス |
31 前半 18 | ||
0-3 | 6分 PG 高本幹也 | |
8分 T 徳永祥尭 | 5-3 | |
5-8 | 10分 T 箸本龍雅 | |
15分 T ジョネ・ナイカブラ | 10-8 | |
16分 G 松永拓朗 | 12-8 | |
24分 T ジョネ・ナイカブラ | 17-8 | |
24分 G 松永拓朗 | 19-8 | |
19-13 | 28分 T 仁熊秀斗 | |
19-15 | 28分 G 高本幹也 | |
19-18 | 33分 PG 高本幹也 | |
36分 T 松永拓朗 | 24-18 | |
43分 T リッチー・モウンガ | 29-18 | |
45分 G 松永拓朗 | 31-18 | |
12 前半 15 | ||
31-23 | 7分 T 河瀬諒介 | |
31-28 | 11分 T イザヤ・プニヴァイ | |
31-30 | 12分 G 高本幹也 | |
30分 T ロブ・トンプソン | 36-30 | |
31分 G 松永拓朗 | 38-30 | |
38‐33 | 33分 PG 高本幹也 | |
36分 T 橋本大吾 | 43‐33 |
入場者数:13,339人
まとめ
昨シーズンの覇者であるブレイブルーパスですが、レギュラーシーズンは2位に終わりましたね。今シーズンはワイルドナイツと引き分けるなど、完全優勝を狙う上で重要な試合が続いています。一方のサンゴリアスは、松島幸太郎の長期離脱をはじめ、けが人が多い状況ですが、それでもおそらくプレーオフには残ってくるのではないでしょうか。
今シーズンも各国のスター選手が躍動し、混戦は必至。これからの展開からも目が離せません。みたらしゴローでした!

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