こんにちは、みたらしゴローです。今日は横浜で行われた「僕青祭2025」、グループが初めて経験する卒業生を送り出すラストライブです。疲れがかなり溜まっていたため、昼までしっかり休養を取り、会場に向かいました。苦労していることもあってか、ソールドアウトには至らなかったようですが、PAブースやカメラマン席を広く確保し、レイアウトを工夫している様子がうかがえました。どのような送り出しになるのでしょうか。それではライブの様子をお伝えします。


ライブレポート
少し整理番号の呼び出しに遅れての入場となりました。疲れが溜まっていると、わずかですが動きも遅れがちになります。できるだけ前方を目指して、上手側のやや前寄りに落ち着きました。ステージ上には22脚の学校の椅子が整然と並んでおり、開演が近づくにつれてフロアから声援が飛び交い始めます。秋田莉杏と岩本理瑚による影ナレが始まり、「ご来場ありがとうございます!ステージ袖ではメンバーが背中を叩き合っています。ペンライトの電池、今日こそ新品にしてきた人はナイスです」「ライブ中に電池が切れると寂しいもんな」「手拍子も声援もどうぞ遠慮なく」「最高の夜にしましょう」と開会を宣言しました。
Tristan Bartonの「To the Moon and Back」がSEとして流れる中、チャイムの音が響き、格子柄の衣装に身を包んだメンバーが登場します。早﨑すずき「僕青に夢中になってください!僕青祭2部始まるよー!」と叫び、「空色の水しぶき」でライブがスタートしました。「友よ ここでサヨナラだ」では、この日がラストライブとなる山口結杏が「ついに始まりました!私たち全員で幸せにします!忘れられない最高の時間を作っていきましょう!」と宣言。続いて「青空について考える」、「あの頃のトライベッカ」では八木仁愛と杉浦英恋が中心となり、オレンジ色の照明が印象的に映えました。
全員が整列し、リーダーの塩釜菜那が挨拶をしました。伊藤ゆずによる書道のVTRに触れて「会場に飾っていますので見てください」と紹介。山口結杏は「ついに始まっちゃったんですけど、この2年間活動してきた中での思いや気持ちをパフォーマンスに全部ぶつけてお届けしようと思います」と語りました。TikTok配信にも触れ、ここで雲組メンバーだけが残ります。青木宙帆が「僕青祭といえば学園祭!」と話し、現役JKの八重樫美伊咲にマイクを向けると「すごい楽しみにしてました!今日も楽し美伊咲!」と返します。青木宙帆は高校時代に英語で演劇を経験し、「かの有名な木下藍さんのオーディションみたいに」と例えながら、マッチョな女性教師の指導のもと不良役を演じたエピソードを披露しました。
青空組による「スペアのない恋」では塩釜菜那が「感情をぶつけろ!」と盛大に煽ります。続く雲組の「涙を流そう」ではクールなパフォーマンスが披露され、歌合戦コーナーに突入しました。先攻の青空組は八木仁愛だけがステージに現れ、「やってみるか、やってみよ!」と気合を入れるも、ターンができなくなります。「ダンス特技なのに…」と戸惑うと、メンバーが登場。「お恥ずかしいんだけど、ターンが決まらないとイントロが始まらないの」とコント風に展開。フロアから「仁愛ちゃーん!」のコールをもらい、「やばい!頑張れそう!」と2度目の挑戦でようやくイントロがスタートし、そのまま「好きすぎてUp and down」へ。後攻の雲組は「YOHYOHYOH!Zepp跳べんのか!?」と会場を煽り、「初めて好きになった人」でジャンプとオイオイコールが巻き起こります。杉浦英恋が「ちょっとちょっと、久しぶりのオリジナルメンバーなんですけど!」と盛り上げ、フロアは大歓声に包まれました。
「みんな、跳びましたか!英恋今日も絶好調でしたね!」と、薄衣の着物姿で現れた安納蒼衣、西森杏弥、工藤唯愛によるMCとなります。安納蒼衣は「妄想が好きなんですけど、僕青メンバーと同じクラスだったら誰と仲良くなってるか?」と問いかけ、工藤唯愛が「後ろの席の人に話しかけやすい。“去年何組だったの?唯愛三組だったんだけど、これからよろしくね”」とシミュレーションを披露し、会場を沸かせました。安納蒼衣は”いつファミリー(ぬいぐるみ)を紹介するの?”と聞かれ、「最初に遊ぶ時かな」と答えます。西森杏弥は「高校デビューしたかったけど、誰も話しかけてくれなかった」と振り返り、「今日は全員、高校生のつもりです」と話します。続けて、三人のうち誰に最初に話しかけたいかを会場の声援で投票するコーナーが始まり、安納蒼衣が優勢となりました。「私たちの衣装、気になってると思いますけど、次は学園祭のコーナー、“竹取物語”です」と告げてステージが切り替わります。
22人全員が順に薄衣姿で登場し、かぐや姫役の早﨑すずきを中心に、和傘や扇子、障子を使いながら、ダンスで竹取物語の世界観を美しく表現しました。パフォーマンス後のMCでは「緊張した!」と口々に感想を述べ合い、須永心海は「お世話役の侍女の金澤亜美と吉本此那がすごかった!」と称賛。リハーサル中には怒られることもあったと苦戦の舞台裏を明かしました。続いてTikTokのコメント紹介となり、「心海、よく怒られてるな」「着物似合ってるよ」などの声を読み上げながら、扇子や和傘の回し方を揃えるための努力について語りました。
その後も学園祭企画として「ファッションショー」に移ります。メンバーが他のメンバーをプロデュースする形式で、最初は早﨑すずきプロデュースによる今井優希が登場。人形をイメージしたフリフリのファッションで可愛らしさをアピールします。工藤唯愛がプロデュースした八木仁愛は、普段からは想像できないブリブリのガーリースタイルで登場。杉浦英恋がプロデュースした塩釜菜那は、レディー・ガガ風のおふざけファッションでローラーブレードを履いて登場し、登場早々に転倒しました。
早﨑すずきは「スタイルがいいのでお人形のようにしたかった」とコメントし、今井優希は「普段着ないスタイルなので嬉しい」と話します。工藤唯愛は「私服が大人っぽいので、甘々な仁愛ちゃんにしたかった」と語り、八木仁愛は「恥ずかしいです。去年、秋田莉杏に同じことをしたので、返ってきました」と笑います。塩釜菜那は”これは英恋がプロデュースしたの?”と問われ、「Yes Yes Eren produced」とおふざけを継続。杉浦英恋は「菜那ちゃんを可愛くしたかったけど、仲間が“レディー・ナナ”を見たいと言うので、とことんやろうと。風船は髪の毛に括ってて、このためだけに三つ編み4本ポニーにしてる」と裏話を明かしました。
その後、観客の投票で優勝が決まり、工藤唯愛プロデュースの八木仁愛が1位に輝きました。八木仁愛は「ニコラモデルのおかげ。嬉しいです」と喜びを語り、塩釜菜那が「I’m so sad」とつぶやくと、杉浦英恋が「私はとても悲しいです」と即座に通訳し、おふざけの掛け合いを完成させました。MCに移り、須永心海が「菜那ちゃんはローラーブレードの練習を一生懸命していた」と称賛し、年末のライブとクリスマスイベント、そして今日の様子がABEMAで配信されることを告知しました。
ライブに戻り、クラシックなセーラー服衣装で「暗闇の哲学者」「真っ白に塗り直せ!」を披露。塩釜菜那が「さあさあ盛り上がってきましたよ!」と「僕青!アイシテル!」のコール&レスポンスを促し、クラップとダンスのレクチャーが行われ、そのまま「ナナナナナナ♪」と早﨑すずきの“早﨑タワー”で始まる「青空ディスコティック」へと繋げました。八木仁愛が「次が最後の曲になります。今日は結杏が最後で寂しいなと思うけど、ライブは楽しむものなので、ここまで楽しく、フロアも良く見えて余計に楽しくやってきました。合唱部として22人で披露します」と語り、アカペラで始まる「炭酸のせいじゃない」を披露。天井には巨大なミラーボールが回り、優しく光が差し込むような演出に心が沁みました。整列して挨拶をし、本編が終了しました。
アンコールに応えて、まずはプロ野球日本ハムファイターズのエスコンフィールドのように、カメラが抜いた観客が流れる曲に合わせてダンスをするというコーナーが行われました。続いて、真っ青なTシャツとアンコールスカートに衣装チェンジしたメンバーが再登場し、「ありがとうございます、皆さんダンス上手い、アイドルですか!?」と観客のノリに感心。山口結杏に「みなさんにメッセージを」とマイクが渡され、彼女は中央に立ちました。
「ちゃんと気持ちを伝えたいと思って、事前に思いを手紙にしたためてきました」と明るく話し始めた山口結杏は、「まだまだ不思議な感覚です。卒業発表してから今日まで、大切に過ごしてきました。心残りは、卒業理由が前向きではないことで心配をかけてしまったこと。ファンもメンバーもいてくれたから続けてこられた。そんなみんなを心配させてしまって、不完全燃焼かもしれない」と言葉を紡ぐうちに涙が溢れ、後ろを向くと泣き始めるメンバーが見えて「あっ!後ろ向いたらあかん!」と自らを鼓舞しました。「少しでも何か届けられていたら、少しは目標が叶ったのかな。たくさん笑って、泣いて、こんなに温かくて。みんなの幸せを願っています。メンバーのみんなとはたくさんの思い出があるけど、いろんな気持ちを抱えながら今この場所に立ってるみんなを、私は本当にカッコいいと思うし、心から尊敬しています。どんな時間にも終わりがあるけど、今を信じて、思いっきり楽しんで突き進んでいってほしいです。私は本当にみんなのいるグループが大好きで、そしてこのグループと私と出会ってくれた皆さんのことが、ずっとずっと大好きです」と語りきりました。塩釜菜那をはじめ、メンバーが悲しみをこらえながら次の曲へ。
「あの日 僕たちは泣いていた」は明らかに涙声での歌唱。終盤、八木仁愛の「結杏ちゃん、ありがとう!!」という絶叫に、メンバーもフロアも涙腺が崩壊しました。思い出のVTRが短く流され、続けて嗚咽を堪えながら歌い出した「マイフレンズ」が披露されました。塩釜菜那は「さっきの手紙のアンサーです。結杏ちゃんの努力は本当にすごくて、間違いなく誰かの支えになってる。すごく優しくて、つらい時にそばに来てくれる。卒業を聞いた時は大丈夫かなって思った。人がどんどんいなくなる中、いなくなった分も補えるように、強く、結杏ちゃんが将来誇りに語れるグループになる」と語り、「幸せを願ってる」と優しく声をかけました。山口結杏は「今日は、明るくってみんなにお願いしてたので、みんな笑顔で、ありがとう!」と応えました。
最後の曲「好きになりなさい」では、「卒業おめでとう」とメンバーの声が飛び交い、途中、岩本理瑚ちゃんが跳びまーす!と、見事なバク転で魅せ、明るい曲調でラストを締めくくりました。整列して、感謝の挨拶。集合写真を撮影し、山口結杏の「せーの!僕青!」の掛け声でシャッターが切られました。最後に「皆さんと過ごした時間は私にとって宝物です。たくさんの愛を本当にありがとうございました。この思いを胸に、自分の道をまっすぐに進んでいきます。ずっとみんなのことが大好きだよ」と語り、ステージを後にしました。鳴りやまない「結杏コール」が続く中、終演となりました。
<セットリスト>
01. 空色の水しぶき
02. 友よ ここでサヨナラだ
03. 青空について考える
04. あの頃のトライベッカ
05. スペアのない恋
06. 涙を流そう
07. 好きすぎてUp and down
08. 初めて好きになった人
09. 暗闇の哲学者
10. 真っ白に塗り直せ!
11. 青空ディスコティック
12. 炭酸のせいじゃない
EN1. あの日 僕たちは泣いていた
EN2. マイフレンズ
EN3. 好きになりなさい

まとめ
本編はグループ初の卒業公演でありながら、山口結杏のラストライブを忘れさせるほど明るく元気なイベントでした。しかし、アンコールでは山口結杏の「明るく」という思いに我慢していたメンバーたちも、八木仁愛の絶叫をきっかけに、抑えていた寂しさが一気に溢れ出しました。別れは切なくとも、次に進む力を与えてくれるステージ。ピンチをチャンスに。みたらしゴローでした。


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