こんにちは、みたらしゴローです。いよいよ最終日ですね。サザンオールスターズの最後の夏フェスという特別な日です。
私が初めて買った音楽ソフトは松田聖子のシングルで、アルバム(LP)は中古屋で購入したサザンオールスターズのものでした。今回、駐車場が取れなかったので、初めてシャトルバスを利用しました。なんだか懐かしい気分です。また、翼のゲートは昨日までは列がなかったのですが、今日はすごい行列でした。2019年以前にはこれが当たり前だったので、これも懐かしさを感じました。
入場後、GRASS STAGEに向かうと、テントや椅子、シートエリアはすでに人で埋め尽くされていました。一体何万人がここに集まっているのでしょうか。
それでは、ライブの様子をご紹介します。
ライブレポート
ヤバイTシャツ屋さん
GRASS STAGEに着くと、早い時間からヤバイTシャツ屋さんがリハーサルを始めていました。入念にマイクテストをしながら次々と演奏を続け、早くから集まっている観衆は手をあげたり手拍子をしたりと、早くもエンジンがかかっています。前方当選していたので、早めに入場しました。リハーサルは続き、結局5曲も披露。こやまたくやが「ヤバイTシャツ屋さん、ありがとうございました、ひたちなかありがとう!」と挨拶して去っていきました。
位置はステージの最下手の後ろの方でしたが、サザンオールスターズのステージ時にはこの付近にテレビカメラが設置されると、繰り返しアナウンスがありました。
お馴染みのジングルが流れる中、海津亮の朝礼が始まります。「いよいよ最終日、悲願が実現した五日間。ロックインジャパン25周年、ひたちなか市は30周年」という挨拶から始まり、感謝と今後の協力をお願いしました。さらに「ロッキンオンのイベント部に入社2年目の社員がいて、ひたちなか市の市報にロッキン25周年特集記事と共に掲載された」と紹介され、袖にいる上村恵奈さんが呼び込まれました。まるで社内の公開面談のような形式で、担当業務や居住地、ロッキンとの出会い、そして印象的なアクトについて質問されます。上村は2017年のB’zの裏の岡崎体育が印象的だったと答え、客席からどよめきと拍手が起こりました。
その後、入社同期のエピソードや、ロッキンに参加してお客様目線の運営に感銘を受けたことなど、やりがいや経験についても尋ねられ、何を見せられているんだろうという感じもしましたが、しかし、彼女は終始ハキハキと答え、お客さんの歓声に音楽の力を感じると語り、客席からは応援のコールが上がりました。
ヤバイTシャツ屋さんは、2016年にWING STAGEで初出場し、2017年にはLAKE STAGE、そして2018年にはGRASS STAGEと、短期間でのし上がったバンドと紹介され、私も彼らとの出会いは2018年のLAKE STAGEだったことを思い出しながら、感慨深く聞いていました。
「はじまるよ、、、」のSEで登場すると、こやまたくやが「ひたちなか代表、ヤバイTシャツ屋さん、始まるよ!」と叫び、「あつまれ!パーティーピーポー」でスタート。朝とは思えないほどの大合唱がいきなり巻き起こり、続いて「Tank-top of the world」へ。モニターに映るタンクトップくんも朝から元気に動き回っていました。
次に「メロコアバンドのアルバムの3曲目ぐらいによく収録されている感じの曲」が始まり、ありぼぼはステージを歩き回り、ジャンプしながら演奏。その間奏では、こやまたくやが「座れ!座れ!10-FEETがよくやるやつ」「この時間でROCKIN’ON最新号買って!」などと煽りながら、サビで観客をジャンプさせて盛り上げました。そして、「さあ、両手を上げて手拍子、ラジオで桑田さんが褒めてくれた曲」と紹介され、「癒着☆NIGHT」が演奏されました。
MCで、こやまたくやが「正直朝からヤバTはきついって言ってください」「前のが最後の曲でした」と冗談を言い、ありぼぼが「えっ、終わってるの?」と驚いた様子を見せました。さらに「もうちょっとやります、5年ぶりひたちなかなんです。5年前はまだ赤ちゃんだった」とボケを交えながら、「ひたちなかの曲やります。勝田駅にあった伝説のスーパー」と話し、モニターにはジャスコ勝田店が映し出され、「J.U.S.C.O.」と「すこ。」が続けて披露されました。さらに、「Tank-top Festival 2019」のアウトロでは、なんと「勝手にシンドバッド」のメロディを口ずさみ、会場が沸きました。
こやまたくやは「バンド楽しい、ロッキンの大きいステージに立ち続けるのは難しい。若いバンドも出てくるし、先輩も元気だし、バンドじゃないジャンルの音楽の人も来ている。でも、立ち続けたい、頑張るしかない」と話し、「大学のサークルで組んでここまで来た。サザンも一緒なんです、サザンみたいになりたい」と語り、「サークルバンドに光を」を演奏しました。今日はサザンオールスターズ一色になりそうですね。
「無線LANばり便利」では、ありぼぼがモニター下まで行って演奏し、戻りきれず自分の歌パートに間に合わない場面があり、会場は笑いと盛り上がりで溢れました。そしてラストスパートに突入。「ハッピーウェディング前ソング」で、こやまたくやが「みんな、いつも頑張ってるんでしょ?今日くらい羽目外そう!」と観客を煽り、「NO MONEY DANCE」で再び大合唱が巻き起こりました。
最後は「かわE」。こやまたくやが「適当に歌ってくれ!」と手拍子を求め、「やんけ!」の大合唱が起こる中、途中で彼のスタンドマイクがずり下がるハプニングもありましたが、地を這うようにマイクに食らいつきながら歌い切りました。
<セットリスト>
RH1. ヤバみ
RH2. ちらばれ!サマーピーポー
RH3. k.r.k.r.
RH4. 天王寺経由してなんば
RH5. Universal Serial Bus
01. あつまれ!パーティーピーポー
02. Tank-top of the world
03. メロコアバンドのアルバムの3曲目ぐらいによく収録されている感じの曲
04. 癒着☆NIGHT
05. J.U.S.C.O.
06. すこ。
07. Tank-top Festival 2019
08. サークルバンドに光を
09. 無線LANばり便利
10. ハッピーウェディング前ソング
11. NO MONEY DANCE
12. かわE
ももいろクローバーZ
バンドがステージ上でリハーサルを開始。ギターにはマーティ・フリードマン、ベースはやまもとひかると、なんとも豪華な顔ぶれが揃い、ギタープレイで観客を大いに盛り上げます。メンバーはステージ裏から挨拶を交えつつマイクテストと歌唱をしました。
SEが流れる中、モノノフたちが盛り上がる中で、バンドメンバーに続き、三重スカートの戦隊のような衣装に身を包んだメンバーが登場し、雄叫びとともに「労働讃歌」でスタート。短めにメドレーのような形式で、お馴染みのメロディが流れ、「サラバ、愛しき悲しみたちよ」から「DNA狂詩曲」へと続き、さらに「ココ☆ナツ」ではサビ中心のアレンジで、鶏の行進のようなユーモラスな踊りが加わりました。
マーティ・フリードマンのギターが響くイントロから「泣いてもいいんだよ」へ。「全然〜〜」のフレーズが流れると、聴いている側も安心感に包まれます。そして、涙を拭うように笑顔を見せる「笑一笑 シャオイーシャオ!」、続く「Chai Maxx」や「ニッポン笑顔百景」と、長いメドレーが続く中、百田夏菜子が観客を煽り、気合いを入れ直します。「MONONOFU NIPPON」で「にっぽんぼぼん〜」の大合唱が巻き起こり、ようやく一息つける瞬間となりました。
ここでメンバーが挨拶。「やっぱりすごいわロッキン」「ただいま!」「初めての人も盛り上がってくれてありがとう」と言いながら、一人ずつお馴染みの自己紹介を行い、年齢も発表しますが、加入時の年齢が懐かしくもあり、時の早さを感じさせます。
百田夏菜子が「マーティンよろしく!」と呼びかけ、マーティ・フリードマンのソロギターのイントロから「レナセールセレナーデ」で再びライブが始まりました。「MOON PRIDE」へと続き、「BLAST!」ではタオルを振り回してさらに盛り上がります。
DOWNTOWN MOMOCLO BANDの豪華なメンバー紹介が行われ、最後は「行くぜっ!怪盗少女 -ZZ ver.-」。モノノフの揃ったコールと、長くアレンジされた間奏で、ステージの端から端まで駆け回るメンバーが観客をジャンプさせ、ライブの熱気が最高潮に達しました。
<セットリスト>
RH1. サラバ、愛しき悲しみたちよ
RH2. 走れ!
01. 労働讃歌 (RIJFメドレー ver.)
02. サラバ、愛しき悲しみたちよ (RIJFメドレー ver.)
03. DNA狂詩曲 (RIJFメドレー ver.)
04. ココ☆ナツ (RIJFメドレー ver.)
05. 泣いてもいいんだよ (RIJFメドレー ver.)
06. 笑一笑 シャオイーシャオ! (RIJFメドレー ver.)
07. ニッポン笑顔百景 (RIJFメドレー ver.)
08. Chai Maxx (RIJFメドレー ver.)
09. MONONOFU NIPPON feat. 布袋寅泰 (RIJFメドレー ver.)
10. レナセールセレナーデ
11. MOON PRIDE
12. BLAST!
13. 行くぜっ!怪盗少女 -ZZ ver.-
緑黄色社会
SEと共に、メンバー全員が真っ黒な衣装で登場。長屋晴子の「今なんじゃない?」という歌い出しから「Mela!」でスタートしました。手拍子が大草原に広がる中、コーラスメンバーのハーモニーが心地よく会場に響き渡ります。続けて「merry-go-round」そして「始まりの歌」を披露。演奏後、長屋晴子が「みんな、飲み物ある?」と声をかけ、フェスではお馴染みの乾杯タイムが行われました。
その後は、夏の新曲として紹介された「僕らはいきものだから」からライブが再開。「サマータイムシンデレラ」といった夏曲が続き、「Shout Baby」へと流れました。
長屋晴子は「楽しんでる?」と観客に問いかけながら、「初めて2018年にロッキンに来た時、ロックスターっていうTシャツをもらったけど、まだ自分には見合わないと思ってた。それでも繰り返し着ることができるようになった。本当にありがとう」と語り、当時の思い出を共有しました。
ライブは代表曲「キャラクター」から再開。「恥ずかしいか青春は」では、長屋晴子の爽やかに伸びる歌声がコーラスと共に会場中に響き渡り、観客を魅了しました。最後に、長屋晴子が「どうもありがとう」と感謝を伝えると、コーラスメンバーが先にステージを後にし、ラストは「花になって」でしっとりと締めくくられました。
<セットリスト>
RH1. あのころ見た光
01. Mela!
02. merry-go-round
03. 始まりの歌」
04. 僕らはいきものだから
05. サマータイムシンデレラ
06. Shout Baby
07. キャラクター
08. 恥ずかしいか青春は
09. 花になって
Creepy Nuts
お馴染みの扉が軋みながら開くSEが流れる中、R-指定と綺麗な金髪のDJ松永が登場「ビリケン」でライブがスタートすると、すでにパンパンの客席からは手拍子が巻き起こり、R-指定がラップを刻みながら「歌え!飛び跳ねろ!」と観客を煽ります。
続けて「イエイイエイイエイ!」と煽りながら「堕天」へ。観客が手を振りまくる中、「2way nice guy (short)」へとスムーズに繋ぎます。会場の通路と観覧エリアの境目が曖昧になり、座り込む人も増えましたが、ようやく誘導整理が入り、動線が確保されました。
R-指定がMCで挨拶「散々、歌えや飛び跳ねろと命令してますが、豪華なセットもバンドも背負うことなく、マイクとターンテーブルだけでやってまいりました。俺たちはどんな会場でもこれだけでずっとやってきました」と話しました。そして、「サビとか大合唱とかいう場所はあるようでなくて、お前らが気持ちいいと感じた瞬間がフックやし、盛り上がりどころ」と語り、観客との一体感を強調しました。
ライブは再び始まり、「顔役」を披露。長めのターンテーブルさばきを挟み、大ブレイクを果たした「Bling-Bang-Bang-Born」で会場全体が揺れるほどの盛り上がりを見せました。
R-指定は「ひたちなか、最高やんけ!」と叫び、「ふと、自分が物心ついた頃から聴いていたようなアーティストと同じステージに立てる日がやってきた。中学校でラップをやり始めた自分に、この光景を見せたいですよ」と感慨深げに語りました。そして、「声が出せるようになって、歌って踊ってライブ筋力も上がってきました。伸びしろしかないですよ!」と力強く宣言し、「のびしろ」では観客を煽りに煽り、歌い踊らせました。
その後、「かつて天才だった俺たちへ」を披露。「まだまだ遊んで騒げるだろう!」と叫びながら、「この余韻持ち帰って夜更かししてくれ!」と続けて「よふかしのうた」をパフォーマンス。観客はその言葉通り、最後まで熱狂的に応えていました。
R-指定は「帰って寝るまでがフェス、でも夜更かししてしまう、そして寝不足で二度寝」とフェス後のあるあるを交えながら、最後の曲「二度寝」を披露し、締めくくりました。Creepy Nutsのステージは、終始観客を巻き込みながらのパフォーマンスで、会場全体が大いに盛り上がりました。
<セットリスト>
01. ビリケン
02. 堕天
03. 2way nice guy(short)
04. 顔役
05. Bling-Bang-Bang-Born
06. のびしろ
07. かつて天才だった俺たちへ
08. よふかしのうた
09. 二度寝
WANIMA
いよいよフェスも終盤に差し掛かり、次に登場したのはWANIMA。ジングルに続き「JUICE UP!!のテーマ」のSEが流れると、それだけで会場のテンションは一気に最高潮に。短髪金髪になったKENTAらが登場し、「ロッキン〜ロッキン〜」と発声練習のように繰り返しながら観客を煽ります。
そのまま「いいから」でライブがスタート。「ヘイホー!」と叫びながら観客を巻き込み、一気に盛り上がりを見せました。
「最後の夏フェス、どんな夜にしたい?」とKENTAが問いかけ「オドルヨル」へ突入。「全員WANIMAでいいんじゃない?」と呼びかけながら、FUJIのかっこいいドラムがリズムを刻み、観客とのコール&レスポンスで一気に会場の熱気が高まります。
KENTAは「贅沢なところで歌わせてもらってます、感謝を込めて、歌ってください」と語りかけ「ヘイ!ヘイ!」の大合唱が巻き起こる「THANX」では「今日は特別な日、三人で歌う!」と宣言し、FUJIとKO-SHINも加わりユニゾンで歌い上げます。KO-SHINの高いコーラスが所々で入ることで、楽曲に厚みと感動を加え、会場全体が感謝と興奮で包まれました。
KENTAは「懐かしい曲を続けましたが、次は2024年のWANIMAを聴いてください」と紹介「ロッキンだから、呼ばれたから来てるんじゃない、あなたのために来てる!」と熱く語り、観客を引き込む場面がありました。しかし、歌に入るタイミングを一瞬見失うハプニングが発生。それでも、バンドは演奏を止めることなく、かっこよくゴーアラウンドを決めて「眩光」へと流れ込み、心地よい演奏を披露しました。新しいWANIMAの魅力が存分に感じられる一曲でした。続いては「BIG UP」懐かしい楽曲が披露されると、会場全体がさらに盛り上がり、過去と現在のWANIMAの魅力が交錯する素晴らしいひとときとなりました。
KENTAは「去年11月からWANIMA新体制になってます。まだ慣れてないけど」と周囲への感謝を述べ、「夏暁」を切ない雰囲気で歌い上げました。その歌声は、観客の心に深く響きました。
続けて、新曲の披露ということで「髪型変わりました。MVを見てもらったら僕の覚悟がわかる」と語り、「Rolling Days」を演奏、感情を込めたパフォーマンスが印象的でした。
MCが長引いた影響か時間が押してしまい「あと3分しかない!ラスト、ともに歌ってくれ!」と呼びかけて「ともに」のイントロを奏でますが、「あと2分?!」という焦りの中、大盛り上がりで曲を駆け抜け、急いで撤収する形でステージを終えました。最後まで観客を楽しませる彼ららしい姿が印象的でした。
<セットリスト>
01. いいから
02. オドルヨル
03. THANX
04. 眩光
05. BIG UP
06. 夏暁
07. Rolling Days
08. ともに
THE YELLOW MONKEY
今日はまるで格闘技の興行のように、錚々たる面々がファイナルに向けて会場を盛り上げていくラインアップです。いよいよセミファイナルに突入しました。ファイナルに備え、ステージ下手側でできるだけ近くで見ようと思いましたが、観客の多さでかなり遠くからの鑑賞となりました。
エメラルドグリーンのスーツをまとい、かなりのロン毛姿の吉井和哉をはじめとするメンバーが登場。「楽園にいきましょう」と観客をゆるく誘い、「楽園」からスタートしました。続いての「SPARK」では、HEESEYがステージの隅から隅まで歩き回りながら演奏。懐かしさと共に、観客の盛り上がりも一層高まりました。
吉井和哉が「THE YELLOW MONKEYです。世代の人もそうじゃない人も、歌詞は適当でいいから歌っていってください」と声をかけると、続けて「BURN」を披露。その後、「次は、知ってる曲だと思うぜ、太陽が燃えている」と紹介し、大ヒット曲を立て続けに演奏しました。会場全体で合唱が巻き起こり、世代を超えた熱狂が響き渡る時間となりました。
吉井和哉が「どうもありがとう。ロッキンジャパンフェス25周年、第一回出させていただきました。そして再結成の2016年も、今年はなんとサザンオールスターズの前、とんでもないところに出させていただいて」と感謝の言葉を述べると、さらに自身のバンドのルーツに触れました。
「高校生のバイト先でバンドを組んで、最初にサザンオールスターズのカバーをさせてもらいました」と語り、「チャコの海岸物語」「C調言葉に御用心」「匂艶 THE NIGHT CLUB」「Ya Ya(あの時代 (とき)を忘れない)」「いとしのエリー」「勝手にシンドバッド」など、演奏してきた楽曲名を挙げながら当時の思い出を振り返りました。
「そんな田舎者が、ロッキンのサザンの前のステージに立てるとは、当時の俺に言ってやりたい。サザンオールスターズありがとう。小学生高学年の時にびっくりして、それからずっと影響を受けて曲を作ってきた」と深い敬意を表しつつ、再びライブへと戻りました。このMCは観客の心にも響き、彼の音楽への情熱と感謝がひしひしと伝わる瞬間でした。
「JAM」が演奏されると、観客から自然と手拍子が起こり、2番のサビでは客席全体が大合唱となりました。その響き渡る歌声とサウンドは心に深く沁みわたります。続いて「LOVE LOVE SHOW」が披露されると、吉井和哉はステージを広く歩き回りながら熱唱。懐かしさを感じさせる楽曲に、観客のテンションも一層高まりました。
吉井和哉は「第一回は台風の中で、バンド内も荒れていて、その後活動休止から解散。でも、やっぱりこれ以外は無いと気付いて、メンバーひとりひとりにお願いして再結成できて」とバンドの歴史を振り返りました。そして「ロッキンに呼んでもらい、でもコロナが来て、自分の病気もあって。困難ばかりだけど、その先には必ず光があって、また乗り越えて、たくさん困難があった方が良いのかも」と語り、「こうして、第一回からいる数少ないバンドになった」と感慨深げに話しました。
さらに桑田佳祐とのエピソードを披露。「桑田さんが『時間薬ってもんがある』と言って、そしたら俺が『おじいちゃんになっちゃうよ』と言ったら、『俺を見ろ』と怒られた。先輩についていきます」と笑いを交えつつ、深い敬意を表しました。
続けて「みんなにも、『バラ色の日々』が続きますように」と語り、「バラ色の日々」を披露。イントロが流れると観客の大合唱が始まり、その感動的な光景に、涙がこぼれました。
そして、ラストは「パール」。最後の力強い演奏を終え、メンバーが去っていく姿に大きな拍手と歓声が送られ、セミファイナルを締めくくりました。
<セットリスト>
01. 楽園
02. SPARK
03. BURN
04. 太陽が燃えている
05. JAM
06. LOVE LOVE SHOW
07. バラ色の日々
08. パール
サザンオールスターズ
いよいよ大トリ。夏フェスラスト宣言をしているサザンオールスターズのステージが始まります。ステージ転換の間からすでに特別な雰囲気が漂い、ここまでの記憶が飛ぶような感覚です。できるだけステージに近づきたいと思いながらも、観客の多さに圧倒され、まあまあ遠くの位置での観覧となりました。もちろん会場は最大級の混雑ぶりで、パンパンの熱気が充満しています。
開演時間が近づくにつれ、観客から待ち侘びるように手拍子が起こり、ジングルと共に大歓声が響き渡ります。メンバーが登場すると、まずはステージで整列して一礼。この一瞬で会場全体の期待感と熱気がさらに高まります。
ライブのスタートはなんと「女呼んでブギ」。軽快な演奏とともに「素晴らしい秋の日をありがとう」と感謝の気持ちを込めたMCがあり、気持ちよく演奏が進んでいきました。大トリにふさわしい貫禄と熱狂的な盛り上がりが会場を包み込みます。
桑田佳祐が「こんばんわー!」と挨拶し、「ロッキン最終日、良い天気ありがとう」「素晴らしいアーティスト達のパフォーマンス、最後にのこのこ出て来ました」とユーモアを交えながら語りました。そして「イエローモンキーで帰らず、残ってくれてありがとう」と感謝の言葉を述べ、観客をリラックスさせました。
新曲として紹介された最新曲「ジャンヌ・ダルクによろしく」では、早くも特効の爆発が炸裂し、ステージは熱気に包まれました。続けて演奏された「My Foreplay Music」は懐かしさを誘い、観客の心に深い感情を湧き起こします。さらに「海」では、モニターに映し出された海の映像が楽曲の雰囲気を引き立て、会場全体を包み込みました。
三味線のイントロが特徴的な「神の島遥か国」では南国の雰囲気が満載で、思わずオリオンビールが恋しくなるような演奏に引き込まれました。そして「栄光の男」。この楽曲を通じて、栄光が永遠ではないかもしれないけれど、それを続ける強さがサザンオールスターズの姿勢から感じられます。
「愛の言霊 ~Spiritual Message~」のイントロが流れると、観客の間にどよめきが起こり、手拍子と合唱が会場中に響き渡りました。これまでのキャリアを象徴する楽曲の数々が、観客の心を熱くさせたひとときでした。
桑田佳祐が「どうもありがとう!」と観客に感謝を述べ、優しいピアノの伴奏から「いとしのエリー」が始まりました。ラストに向けてもその歌声は全く衰えることなく、「Ellie my love Ellie」と響き渡り、観客を魅了します。続けて「思い過ごしも恋のうち」が披露され、擦り切れるほど聴いた頃の記憶が蘇ります。モニターには初期のメンバーの演奏映像が流れ、時の流れと彼らの変貌がエモーショナルに映し出されました。
桑田佳祐はMCで「どうもありがとう!楽しんでますか?」「五万人ね」と話しかけ、さらに「映画館でライブビューイングもやってまして」とカメラに向かって挨拶。「我々、夏フェス最後で」と語りつつ、「ヤバイTシャツ屋、最高だね」「WANIMAも、もうあんな声出ないよ」「イエモンも、クローバーZも、なんとかでっす!てね」とオカマっぽくおどけると「Creepy Nuts!Creepy Nuts!」と連呼するなどして出演者に触れ、自虐を交えながら観客を和ませました。「みんなあとから、出てこればいいのに、うそうそ、とっとと帰ったみたい」と笑いを誘いながら、観客との掛け合いで「イエイ!」「オオオオオーオ!」と声を合わせました。
その勢いのまま「東京VICTORY」が披露されると、喉がすっかり開いた観客による大合唱が響き渡りました。続いて「真夏の果実」。会場全体が左右に腕を振り、一体感に包まれる中、名曲の数々が届けられました。
「恋のブギウギナイト」が始まると、ダンスビートに乗せて観客の体が自然と揺れ出します。今年リリースされたこの楽曲ですが、桑田佳祐が70歳を目前にしても気持ちは17歳という姿に見えて、理想的な年齢の重ね方を感じます。曲の終わりには「タケモトピアノ」のフレーズを挟むユーモアもあり、観客を楽しませました。
続く「LOVE AFFAIR ~秘密のデート~」では、手拍子とリズムが会場全体に響き、合唱で大いに盛り上がりましたが、その切ない歌詞が印象的です。そのままダンサーが登場し、「マチルダBABY」が披露されると、観客から「オイオイ!」の掛け声が飛び交い、不意の爆発特効が加わりさらに熱気が高まりました。
桑田佳祐が「もっといけますか?」「皆さん愛しています!」と観客を煽ると、名曲「ミス・ブランニュー・デイ (MISS BRAND-NEW DAY)」でラストスパートへ突入。観客も最後まで声援と手拍子を送り続け、一体感が会場を包み込みました。
桑田佳祐が即興のように「ひたちなか♪ロッキンジャパン♪みなさん♪ありがとう♪爺さん婆さん暑すぎて♪今年でグッバイ♪行かないでサザン泣かないで渋谷さん♪緑黄色社会これからはよろしくお願いします♪」と歌い上げ、ヤバイTシャツ屋さん、WANIMA、ももいろクローバーZ、THE YELLOW MONKEYなどの出演者を讃えます。そして、「Creepy Nuts!」と観客にコールを促し、さらに「みんなのうた」でとんでもない大合唱が巻き起こりました。
途中で放水ホースが登場し、「きーみの体また濡れる」と歌詞を変えて観客を盛り上げる演出も追加。フェスのクライマックスにふさわしい盛り上がりを見せました。
そして、桑田佳祐が、かつらを被り、ラテン風のダンサー軍団が加わっての「マンピーのG★SPOT」。会場全体が最高潮の熱気に包まれる中、楽曲が終わると花火が一発打ち上がり、観客からはすぐにアンコールの声が上がりました。
桑田佳祐が「Creepy Nuts」「Tシャツ屋」「クローバーZ」「イエモン」「WANIMA」「ありがとう」と感謝と賛辞を込めた合いの手を入れ、ステージを一旦後にしました。感動と興奮が残る中、観客はさらなるステージを期待して声援を送り続けました。
少しの休憩を挟んで、メンバーがステージに戻ります。桑田佳祐が「ありがとな!」「もっとやりますか!」と観客に声をかけると、大手拍子が起こり、「希望の轍」のイントロが演奏されました。涙があふれてしまい、感動的な雰囲気に包まれます。「イエイ!」と観客の声が響き渡り、手が痛くなるほどの手拍子と大合唱が続きました。
続いて桑田佳祐が「カモン、もう少しいけますか?」と観客を煽り、「オーイエイ!」のコールアンドレスポンスが繰り広げられます。そして、イントロが流れると観客の大合唱が始まり、ラストはデビュー曲「勝手にシンドバッド」。ダンサーや火柱が登場し、ステージは大騒ぎのフィナーレとなりました。
楽曲の最後には、桑田佳祐が再び出演者を讃えながら歌唱。アウトロが流れる中、花火が連発で打ち上がり、サザンオールスターズの壮大なステージが幕を閉じました。観客は最後まで熱狂し、感動的なフェスの締めくくりとなりました。
なんと、ここからステージに朝からの出演者が次々と呼び込まれました。桑田佳祐は「みなさんこれからよろしくお願いします」と未来を託すように語り、「それでは、ももクロの玉井さん最後締めてください」と無茶振り。突然の指名に玉井詩織は泣きそうになりながらも、「桑田さんのおかげで、しおりという名になりました」と感謝を込めて語り、観客を温かい笑顔にさせました。
その後、各バンドがステージを後にし、ダンシングチームの紹介が行われました。最後にメンバーだけが残ると、記念撮影。「ロッキンジャパン最高!」と声を上げ、「一旦我々は卒業しますけど、近いうちにどこかで会いましょう!」と桑田佳祐が観客にメッセージを送りました。共演者の名前を一人ひとりコールしながら、ステージを後にするサザンオールスターズに、大きな拍手と歓声が贈られました。
そして、記憶を消し現実へと引き戻すかのように、大量の花火が夜空を彩り、フェスの幕を締めくくりました。この壮大なフィナーレは、観客の心に永遠に刻まれる瞬間となりました。
<セットリスト>
01. 女呼んでブギ
02. ジャンヌ・ダルクによろしく
03. My Foreplay Music
04. 海
05. 神の島遥か国
06. 栄光の男
07. 愛の言霊(ことだま) ~Spiritual Message~
08. いとしのエリー
09. 思い過ごしも恋のうち
10. 東京VICTORY
11. 真夏の果実
12. 恋のブギウギナイト
13. LOVE AFFAIR~秘密のデート~
14. マチルダBABY
15. ミス・ブランニュー・デイ (MISS BRAND-NEW DAY)
16. みんなのうた
17. マンピーのG★SPOT
EN1. 希望の轍
EN2. 勝手にシンドバッド
まとめ
プラチナチケットとなった最終日。シートエリア以外がシートゾーンのようになったり、明らかな通路に多くの人が座り込んだり、常設や仮設ベンチの場所取りが目立ったりと、運営サイドも一時はコントロールを仕切れなくなったかのような混乱が見られました。しかし、時間が経つにつれ統制が取られ、フェス全体の秩序が徐々に整っていきました。
そんな些細な混乱も、ラストのステージで吹き飛んでしまうような、伝説のライブが展開されました。5日間の集大成ともいえる圧巻のパフォーマンスが、観客の心に深く刻まれました。
また、連日終演後には、スタッフが「また、来年!」と声をかけていたのが印象的でした。その声量や叫ぶスタッフの人数は最終日に向かうにつれ増していき、会場全体が来年のひたちなか開催を願う気持ちに包まれていました。まだ決定はありませんが、みんなの願いが叶い、来年もこの地で開催されることを心から望みます。みたらしゴローでした!
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