こんにちは、みたらしゴローです。今回はZepp Haneda(TOKYO)で開催された、サバシスターの「Love letter tour」ツアーファイナルの模様をお届けします。ゲストには小山田壮平BANDを迎え、春らしい陽気のなか、関東では久しぶりのワンマンとなりました。
すっかり暖かくなり、コートや荷物を気にせず軽装で参加できるのは嬉しいですね。天空橋駅に着くと、すでに多くの人が会場前に列を作っていました。整理番号にも恵まれたため、下手側・ダイバーに乗られなさそうなギリギリのポジションを確保して観覧することにしました。
全国各地で錚々たるゲストを迎えながら行われた今回のツアー。その締めくくりにふさわしい、熱気あふれるZepp Hanedaのステージの様子です。

ライブレポート
小山田壮平BAND
ステージに現れたのは、ラフなスタイルの小山田壮平BANDのメンバーたち。観客の拍手に迎えられ、1曲目「1984」からライブがスタート。続く「クラブナイト」では、ファンファンのトランペットが心地よく響き、空間を優しく彩ります。
小山田壮平が挨拶をし、バンドメンバーを紹介。そして「ツアーファイナルに呼んでもらって本当にありがとう」と感謝を述べます。「なちちゃんとは、3〜4年前に弾き語りイベントで対バンしたことがあって。結構年齢は離れてるけど、壁を感じさせず、グイグイ来てくれるのがありがたい」と、サバシスターとの関係を微笑ましく語っていました。
その後もライブは続き、「HIGH WAY」「光」「Sunrise&Sunset」と、どの曲もこの季節にぴったりの爽やかさ。小山田壮平の歌声が、会場の心地よい空気と見事に調和していました。
続けて「時をかけるメロディー」「マジカルダンサー」へ。MCでは「ジョン・レノンは“歌は全部ラブソング”って言ってたんだよね」と語りかけ、「ねっ!?ファンファンよ、真っ赤な服で?」とふると、ファンファンは少し困ったように「そう思うよ!」と返して、観客の笑いを誘っていました。
その流れで「わかりやすいラブソングを」と紹介されて演奏されたのが「恋はマーブルの海へ」。さらに「投げKISSをあげるよ」「アルティメッチョの夜」と、キラキラとしたポップな曲が続きます。
ラストはアップテンポな「すごい速さ」で締めくくり。再びメンバー紹介を挟みながら、「次はいよいよサバシスターです」と言い残し、バンドは温かい拍手に包まれてステージをあとにしました。
<セットリスト>
01. 1984
02. クラブナイト
03. HIGH WAY
04. 光
05. Sunrise&Sunset
06. 時をかけるメロディー
07. マジカルダンサー
08. 恋はマーブルの海へ
09. 投げKISSをあげるよ
10. アルティメッチョの夜
11. すごい速さ
サバシスター
会場の転換が行われ、おなじみのビッケブランカ「Ca Va?」が流れると、PIZZA OF DEATHのグレーのつなぎを着たサバシスターの3人+Dくんことサトウコウヘイが登場。SEが少し長く感じる中、なちが「サバシスター始めます!」と元気に宣言し、ライブがスタートしました。
1曲目は「ひとりぼっちと廊下の窓」しっかりと演奏で魅せたあと、「タイムセール逃してくれ」では、るみなすのギターソロが観客のテンションを一気に引き上げます。続けて「ジャージ」「ヘイまま!プリーズコールミー」と序盤からエネルギー全開。ダイバーも次第に増えていき、会場は一体感に包まれていきます。
「サンキュー!よろしくお願いします!」と挨拶したなちは、「今日がファイナルです。大きなところにたくさん集まってくれてありがとうございます。思いが詰まったツアー、今日を本当に楽しみにしていました」と感謝の気持ちを伝えました。
「スケボー泥棒!」、そしてあまりやらない「アイリー」では歓声が上がり、嬉しいサプライズに。続けて「キラキラユー」ではDくんのベースも冴えわたります。
MCでは、るみなすが「楽しんでますか!?」と会場に問いかけ、「2月から全国を回って、今年初めての関東ライブです。たくさんのゲストに刺激をもらって成長できたと思います」とツアーの手応えを語りました。なちも「大好きなバンドとの対バンツアー、全部いいお客さんだったって言われたよ」と感想を述べ、「大事な曲を歌います、小山田さんは全部ラブソングって言ってたけど」と紹介されたのは、「マイベストラブ!」。失恋した友達のために書いたという楽曲を、想いを込めてしっかりと届けました。
「後半戦いきます!一緒に!」と叫び、「ウォーウォー!」の大合唱が起こる「作戦会議」へ。「色んなことを言ってくる人がいるけど、かっこいいか悪いかは、きちんと自分で判断してください」と真っ直ぐなメッセージを込めます。
続いての「リバーサイドナイト」では、油断してじゃんけんが“後出し”になってしまいました。続いて「23歳になったけど、I don’t wanna be 22!」という言葉から「22」、さらに「ポテサラ」ではハンドマイクに切り替え、飛び跳ねるようにパフォーマンス。
MCでは「ありがとうございました!」と歩き回るなちに対し、「水飲んで!」とるみなすが気遣う場面も。なちは続けて、「小山田壮平さんのことが本当に大好きで…実は対バンは2年前」とエピソードを訂正。「古舘佑太郎さんに引き合わせてもらって、『どんどん羽ばたいて、才能あるから』と言ってもらえたことが忘れられない」と語り、感謝を込めてandymoriの「革命」をカバーしました。
ラストスパートは、なちの思いが詰まったMCから。「Love letter tourは、感謝を伝えるためのツアー。小さい時から争いは好きじゃなかったけど、自分の信じた道だけは諦めなかった。そして、誰にも負けないライブをやります」と宣言し、「ミュージック・プリズナー」へ。感情があふれ、涙を堪えながら歌う姿に、観客の多くも胸を打たれていました。
その後は「覚悟を決めろ!」、そして「!」と続き、るみなすのギターソロとともに大コール「オイオイ!」が響きます。「サバシスターより感謝を込めて」と「サバカン」、そして「ナイスなガール」では、歌詞の“伝説ライブ”が、このZepp Hanedaの公演であることがこの後のアンコールで明かされました。
PIZZA OF DEATH’S THEME(BBQ CHICKENS)が流れ、一旦メンバーがステージを後にします。
Zepp Haneda全体に「アンコール!オイ!」の大コールが起こる中、先に登場したDくんが「今日が過去最大規模です」「アンコールの声の大きさ、統率力、100点。持久力は1000点!」と称賛。「ベース男じゃんって思ったやつ、正解です!」と笑わせ、「俺も混ざっていいですか!?」と「アンコール!オイ!」を叫び、メンバーを再登場させました。
なちは、「フロアが温かくて、笑顔がよく見えて、いつもほっこりしています。みんなのおかげで、ロックバンドができています」と感謝の言葉を述べました。
さらに、「バンドを目指してきたすべての夢が、今日この場所に詰まっていました。小さい頃から音楽は大好きだったけど、“ミュージシャンになりたい”とか、“アイドルになりたい”って言えなかった。でも今は、自分で自分のことを、ちゃんと心から認められるようになりました」と、涙を浮かべながら力強く語ります。
言葉に出さなくても、自分の信じた道を突き進んできた想いが、まっすぐに届いた瞬間でした。ステージ上で目を真っ赤にしたなちの姿に、フロアも静かに、そして熱く再点火していきました。
そこからは再びライブモードへ。「ハイエースナンバー」では、最前エリアの密集度が一気にピークを迎え、観客の歌声とともに大量のダイバーがフロアに飛び交います。
そして「次は今話題の曲をやります!」と紹介されたのは、ライブで初めて観られる「ハッピーなんて」イントロが鳴った瞬間、大歓声が会場を包みました。
「寂しいので、もう一曲やってもいいですか!」と呼びかけて始まったのは「サバシスター’s THEME」。なちはハンドマイクに持ち替え、助走をとってフロアへとダイブ! 会場は興奮のるつぼと化し、お決まりとなった着地失敗の“大開脚ジャンプ”で、ツアーファイナルをにぎやかに、そして熱く締めくくりました。
エンドSEには、THE BLUE HEARTSの「ラブレター」。静かに、でも確かに感情を揺さぶる名曲とともに、サバシスターの「Love letter tour」は最高にエモーショナルな余韻を残して、全編終幕となりました。
<セットリスト>
01. ひとりぼっちと廊下の窓
02. タイムセール逃してくれ
03. ジャージ
04. ヘイまま!プリーズコールミー
05. スケボー泥棒!
06. アイリー
07. キラキラユー
08. マイベストラブ!
09. 作戦会議
10. リバーサイドナイト
11. 22
12. ポテサラ
13. 革命(andymoriカバー)
14. ミュージック・プリズナー
15. 覚悟を決めろ!
16. !
17. サバカン
18. ナイスなガール
EN1. ハイエースナンバー
EN2. ハッピーなんて
EN3. サバシスター’s THEME
まとめ
サバシスターは本編・アンコール含めて20曲以上、小山田壮平BANDを含めれば、合計30曲以上というボリュームのある公演でしたが、「そんなに演奏していたの?」と思うほど、本当にあっという間の時間でした。
昨年末からCMタイアップなどで目覚ましい活躍を見せていたサバシスターですが、年始は制作期間に充てていたのか、活動としては少しスロースタート気味だった印象です。それでも、今回のツアーを経て、3rd EPのリリース、サバファス、春フェス、そして真夏の大型フェスへと、勢いそのままに駆け抜けていくことでしょう。
その中で、少しでも多くのステージに参戦して、彼女たちの音楽と元気をしっかりと浴びたいと思います。みたらしゴローでした!


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